エバネッセント光を利用したナノ光造形
微小光学素子などサブマイクロオーダの分解能を持つ三次元造形法確立への需要が高まっているなか，柔軟性及びスループットの高いマイクロ光造形法にエバネッセント光を応用させることにより，要求分解能を持つナノ光造形法の確立を目指す．
従来の伝搬光露光においては，効果樹脂中を透過してきた光エネルギにより余分な液体樹脂まで硬化してしまう余剰硬化（surplus growth）が発生する．
エバネッセント光は界面近傍に局在するエネルギであるため透過エネルギが発生せず，余剰硬化が起こらない．そのため，従来法よりも高分解能の造形が期待される．
下図のような，伝搬光およびエバネッセント光による造形が可能な実験装置を作成し，３次元造形への第一歩としてエバネッセント露光による単純な積層実験を行った．
下の結果の通り，サブマイクロメートルオーダのエバネッセント露光による硬化樹脂積層が現在確認されており，積層を繰り返すことにより具体的な造形を現在行っている．
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